|
はじめに
2004年春のNature Genetics誌において、腫瘍のゲノム解析で重要な二つの論文が発表された。一つは、3月号のヒト全ゲノムを32,433個のBACクローンで間断なくカバーしたDNA tiling arrayの完成を報告する論文であり1)、他一つは、翌4月号に載った、44,750例の腫瘍染色体のデータベースの解析を基に上皮性の固形腫瘍の癌化の初期に白血病と同様に染色体転座による遺伝子異常が起きている可能性を示す論文である2)。ここでは最初に、私たちが1998年から着手して標準化したゲノムDNAアレイを紹介し、次いで、何故、これら二編の論文が、癌のゲノムサイエンス研究に重要な意味を持つかを述べることにする。
要点
|