本データベースの構築

 

  本データベースを構築するために、日系ブラジル人100家族における父・母・子どもの延べ300名の健常者を対象とした解析を行いました。 これら300名の被験者と、対照としての日本人男性1名の末梢血から標準的な手法でゲノムDNAを抽出し、アレイ解析を施行しました8)WGA-4500, 15000を用いた解析では、コピー数に増減があったと判断する閾値を それぞれ1.25と0.75とし、得られたCNVとその位置、両親からの由来などの情報を格納したデータベースです。
  HumanOmniExpressを用いた解析では、 Karyostudio software を用いてCNVとLOHの抽出を行いました。それぞれは、10個以上のマーカーが連続して変化している10kb以上のサイズの領域をCNV、 コピー数に変化がなくSNPのヘテロ接合性が失われている3Mb以上のサイズの領域をLOHとする閾値を設定して抽出されたものです。 さらに、SNPから父親・母親のどちらのアリルに生じたか判別できるde novo CNVは、その情報を併記しました。
  なお、すべてのサンプルは、対象となった両親と子どもから書面によるインフォームドコンセントを得ております。


Reference

8) Hayashi S, Honda S, Minaguchi M et al. Construction of a high-density and high-resolution human chromosome X array for comparative genomic hybridization analysis. J Hum Genet. 2007. 52: 397-405.